チームラボという会社の猪子寿之さんという人がずっと気になっていて、もうこれはたぶんファンだな。
5年くらい前に男性誌で取材したことがあり、その時にすごくぶっ飛んでいる人だなあ、と思った。
当時のブログ(仕事用)を読むと、「論理思考なんて大っきらい」と言っていたみたい。
その時には確かいきなり、YouTubeで話題になっている動画を見せられて、「面白くない?!」とか言いだして口を大きく開けてガハガハ笑い出した。私苦笑い。
しばらく私の頭の中からどこかへ行ってしまっていたのだけど、何かをきっかけに目にして以来、たまにYouTubeで対談の動画を見たり、Webに掲載されている記事を見たり、本人ではない猪子botをTwitterでフォローしたりしている。猪子さんが出ている朝生を録画してちょっと見たこともあったかな。
Webの記事とかを見ると、「日本が他の国より優れているのは文化だ」とか言っている。は? 文化って? と思う。そして他の記事も読む。でもあまり解説がされていなくて、私は何となく「こういうことかな?」と租借して理解している。
彼は言語を信じていないらしいのだ。「言葉とかどうでもいい」という。自分の考えが特別で価値があって、言葉を駆使していろんな人に伝えていくべきだ、ということをわかっていないのかな? わかる人だけわかればいい、と思っているのかも。
情熱大陸に夏頃出ていて、録画はしたけどずっと見られなかった。ようやく昨日見た。
好きなことをやっているように見えて、ちゃんと哲学がある。それも未来の哲学というか。
村上春樹が言うように、ひげそりにも哲学があるというのは確か。誰でもそういうのを感じているし、持っていると思う。
でも、猪子さんが持っているのはもっともっと大きなもの、なんじゃないかなあと。
どうしてそんなことにたどり着けるのか、誰にも教えられずに知っているのか、どうしてそんなに楽しそうなのか、好きなことを追求していけるのか。いろいろ私にないもの(でも欲しい物)を持ちすぎていて、息子と夫が外出中のリビングで、ひとり涙が出そうになった。ただ、それが天才と言われるゆえんなのでしょう。
(そういえば、猪子さんに衝撃を受けて天才というものを知りたくて、天才がらみの本を何冊かかった覚えがある)
その後YouTubeをバックグラウンドで聴けるiPhoneアプリ「FoxTube」を使って彼の講演を1.5倍速で聴いた。
「体感こそ、全て」だと言う。
普通の人は、本当の体感じゃなくて、常識との間で折り合いを付けて、それが自分の体感だと思ってしまっている。無意識に。でもそうじゃないんだ、みたいなこと。
うーんまさに私に当てはまるなあ、と思った。本当に好きなことを追求できなくて、その周囲をぐるぐるぐるぐるしている。その間に、本当の気持ちがドロドロと膿んでしまうんじゃないか。
私は新しく何かに興味が出てきたら本を探す。
でも、猪子さんは本を書いていない。インタビューとかしかない。
いろんな人にからかわれて言われる(自分でも言っていたかな?)「日本語が不自由なんで」という言葉が印象的。
猪子さんはこれまで緩くウォッチしているだけだったけど、彼の考え方を知りたくて、できれば少しでも身につけたいなあと思う。
今のところ、YouTubeをあさるしかないかな?
私は何かの一面を見て多くを理解する、ということは得意ではなく(天才はこれができるのだよね)、だから彼の作品を見ても彼の哲学を知ることはない。
やっぱり言葉でインプットしないと難しいのだよね。