Low Kick - 2nd -

たぶん全部ひとりごと。 テキトーだけどマジメです。

『SWITCHインタビュー 達人達』を見る

ほとんどテレビは観ない。
子どもには平日は一日1本、休日は3本までと決めてあり、それしか目にしない(それも観ているとは言えない)。
大人のテレビは昼休みに「マッサン」を観る。
でも、たまに時間ができると、夫の趣味で購入した「全録」レコーダーから好きな番組を選ぶ。
最近気に入っているのが

『SWTICHインタビュー 達人達』
http://www4.nhk.or.jp/switch-int/

2人の達人が、お互いをインタビューし合うというもの。
いつもなんだけど、目当てじゃない方の人の言葉がすごく染みる。

TAKURO×マキタスポーツ



そんなこと言っている人、今までいたかな?
人と違うことを。オリジナリティーを。誰かの真似じゃなく。そんな言葉しか、聞いたことない。

佐藤健×木皿泉

佐藤健めあてで観たのだけど、木皿泉(夫婦でやってる脚本家)にノックアウト、だった。
以前大好きでDVDボックスセットも購入した「セクシーボイス・アンド・ロボ」の脚本家で、
視聴率もよくなかったし、当時は絶不調のなか脚本を書いていたそうなのだけど、私はあの世界観にやられたし、その勢いで松山ケンイチにどハマりした。
その後、『木皿食堂』というエッセイを呼んで、Evernoteにいくつかメモ。以下はその中から。
自分の内にあるものは、そのままにしておいたほうがよいと思う。外に出せば、それはもう自分のものではなくなるからだ。そうなれば、もう密かに楽しむことなどできないからだ。何でもかんでも書いてお金に換えている私には、そのことがよくわかる。
書き続けていくと、イヤでも自分が無能だということを思い知らされます。でも、そのことさえ引き受ける勇気があれば、こわいものは何もありません。
 以前書いた『映画の感想が言えない』(http://lowkicking.blogspot.jp/2013/03/blog-post_5432.html)というエントリーでは、「照れ」と書いたけど、本当は外に出した途端に別のものに変わってしまうからだったのかな。自分の思いを代弁してもらったようで。

バカリズム×森山直太朗

これは、どちらが目当てというわけでもなかったけど、バカリズムは日常のちょっとした思いつきや違和感(と言っていたかわからないけど)を膨らませてネタにするらしい。
ああ、うらやましい。いいなあ、と思う。

阿川佐和子×ふなっしー

ふなっしーは、昔自分で5万円でつくった掘っ立て小屋みたいなのに暮らしていたことがあるらしい。だからどうなっても生きていく自信「だけ」はあるんだって。今、人気がなくなっても何も怖くなんかないんだろう。
さらに、今目の前にいる人を「笑わせる」「楽しませる」ということだけでこれまでやってきたのだとか。


そして今日観たのが、林檎さん。

椎名林檎×西加奈子

椎名林檎には、何の感情もなかった、これまでね。何回観ても顔を覚えられないな、という印象。新しいPVを観るたびに、毎回違う人に見える。
西香奈子は、小説家。「さくら」という小説を読んだことがある。あたたかくて、やさしいお話しだった。

西香奈子の作品作りもとても興味深かった。ひとつのシーンをえがきたくて、あとは「いいたいこと」があって、何か結び目をつないでいくって言っていたかな。

驚いたのは椎名林檎。自称「J-POP職人」と言っていて、そこにはどこかあきらめみたいな印象を受ける。
自分が発表している作品は、自分の好きなものとは乖離しているんだとか。
高校生の時に大人達が「こんな感じで作って」と言ってきたものを、聞きまくって勉強して、J-POPっぽい作品を作っているんだそう。
あくまで仕事と割り切っている。例えば、本当に好きな音楽は、歌がいらないんだって。

驚いた、驚いた。そんなの(仕事として割り切って作っていることが)不幸じゃないのかな。
いやでも、多くの大人達は割り切って仕事をしているんだけど、アーティストと言われる人がそうでも売れるんだということ、売れている人がそういうスタンスだということ、ファンはそれを知ったら寂しくないのかなとか、いろいろな疑問がぐるぐるした。
がぜん、椎名林檎という人に興味が出てきてしまったよ。