Low Kick - 2nd -

たぶん全部ひとりごと。 テキトーだけどマジメです。

マップヘイター

すごく仕事が忙しいんですけど。
そしてブログを書き出すと1時間くらいすぐに経ってしまうので、その間仕事しろよって話なんだけど。
この半月くらい書かないでいて、後から書こうかなーってネタだけメモしておくのだけど、その時の発想や情熱はどこかへ行ってしまうこと何度か。
どちらかというと情熱の問題かな。ウェーブに乗らないと。

マップヘイターの話。
朝掃除をしながらPodcastを聞く習慣があって、今週はずっと外出していたので聞けなかった(掃除も……)のだけど、今日は聞けた。ゲストに福岡伸一さんという方が出ていて、テレビなどでも活躍されているらしいのだけど、私はテレビでは見たことないんだ。
最近本を出されたこともあり、メディアにたくさん出ている。
(子ども番組と「笑っていいとも!」以外のテレビを見ない私は、以下のような媒体で知ることになる。

未来授業(ビデオPodcast)※音で聞いただけ
水道橋博士のラジオ(ブログで知った)
アルファブロガーと言われる人のブログ

で、今回の

学問ノススメ(Podcast

が極めつけ。本の紹介と直接は関係がないのだけど、マップラバーとマップヘイターという概念の説明をしていた。「世の中の人は、マップラバーとマップヘイターに分かれると思っているんです」なんだそれ。なんと極端な。

福岡さん自身は長年マップラバーで、コレクター的要素もあり。全方位的に網羅しているものが素晴らしいと思っていた。地図を愛して、地図を見ながら旅をする。しかしマップヘイターと呼ばれる人は、地図を持たずに旅に出かける。これはもちろん比喩なわけだけど、私はリアルにマップを愛せないしマップヘイタータイプでもあると思う。
ヘイターとは言うけれど、マップを嫌うわけではない。便利に使うし、実は地図を読める女だったりもする。

ググってみると、誰かのブログに行き着いた。福岡さんは著書の中で百貨店の例を出しているらしい。マップラバーはまず全体図を知る。フロアガイドなんかを見る。短時間で目的地に付ける。マップヘイターは適当に歩く。ふらふら探す。最終的に目的地には着くけれど、マップラバーより何倍も遅くなる。

最近、自分の原稿について同じような指摘を受けた。
「普通は、全体をくまなくチェックしてから、こことここを紹介しよう、と決めて深掘りしていく(それが正しいやり方だ)。キミの場合は、ちょっと触ってみていいと思ったらそこをどんどん突き進む。だから網羅性がない」
まさに! マップラバーとマップヘイターの話そのものなのだ。

上記のように指摘されたことがずっと気になっていて、もうライターになって7年半が経つけれど、それってライターに向いていないんじゃ? みたいな。それは間違ったやり方だ! と言われたからね。
だけど、「全部網羅するのなんて無理じゃん。全能の神しかできないじゃん。だったら、どこかを突き詰めていくしかない。記事も、人生も」なんてひねくれていたりしたわけだ。

やっぱり、タイプが違うんだと思った。
私の夫は流行をくまなくチェックしておきたいタイプ(最近はできていないようだけど)。ニュースも、最も読まれているYahoo!ニュースからチェックする。忙しくても、義務とかではなくて自主的にチェックしている。基本的なことをよく知っている。全体像を把握している。
私は、みんなが知っていることなんて興味ない。本当は知っていた方がいいことはわかるけど、1日24時間の中に組み込めない。世界の情勢より、偶然知った「マップヘイターとマップラバー」について考えることがとてもとても重要。

これってただの男女の違い・・・だったらつまらないな。どうなんでしょう。

しかし、夫の行動パターン(ミュージックステーションをチェックする、ハリウッドで大ヒットした映画を見たがる)が全然理解できなくて、何度か理由を聞いてみたけど腑に落ちなかった。
地図的なものを押さえておきたい、そういうことだったんですかね。

最後に、福岡さんの専門は生物学。
人間の細胞を紐解いてみると、ひとつひとつの細胞は自分がどこへ行くかの地図は持っていないそうなのだ。DNAという全体の設計図はあるけれど、細胞ができたばかりの時に、手になるか胃になるか皮膚になるかは決まっていない。「あ、君腕になるの? じゃあ僕は足の方へ行くよ」てな感じで、周りとコミュニケーションしながら決めていくらしい。
まさにマップヘイター的。
このことを知ってから、福岡さんはマップラバー万歳! から少し離れ、マップヘイター的な小説(断片を組み合わせたものや、伏線を回収しないもの)を楽しめるようになったというのだ。