Low Kick - 2nd -

たぶん全部ひとりごと。 テキトーだけどマジメです。

『愛しのローズマリー』になぜぼろぼろと泣いてしまうのか

『愛しのローズマリー』という映画がすごく好きだ。

movies.yahoo.co.jp

映画館に見に行ったと思う。社会人になって数年目かな。

外見の美しい女性ばかりを追いかけてきたハルが、あるときから「心の美しい人が美人に見える」ようになる。そこで出会った絶世の美女は、ほかの人から見れば、とてもとても太っているローズマリー

私はこれを観て、信じられないくらいに、ぼろぼろと泣き続けた。

程度の差こそあれ、私はローズマリーだった。自分に自信がないのだ。

人目を気にする自分がとても痛くて、それを美しいと言ってくれるハルの言葉がとても嬉しくて。そういう感情がもう津波のように私を襲ったのだった。

 

自分を美しくないと思い込んでいる。太っているし、あの子たちよりかわいくないし、タイトな服だって似合わない。でも、その人は自分を「かわいい」「美しい」と言ってくれる。冗談はやめて。どこまで本当なの? 信じていいの? 

そうやって「この人は、もしかしたら本当にそう思っているのかもしれない」そう信じ始めた時の、自分が許されるというか、受け入れられる感覚。

求めて枯渇しているけど諦めて乾ききったところに、疑いなく圧倒的に流れ込んでくるハルの愛とまっすぐな気持ちが、私の体を澄んだ水でじゃぶじゃぶに満たすような気がして、本当に本当に、毎回泣いてしまうのだ。

 

私はこんなにもコンプレックスがあるんだなと、見るたびにわかってしまう。ローズマリーの気持ちになって、ハルの言葉を心にしみこませている自分を見つめて、こんなにもたくさんの穴や傷やへこみがあったんだと気づく。

 

そして、グヴィネス・パルトロウが本当にかわいい。