Low Kick - 2nd -

たぶん全部ひとりごと。 テキトーだけどマジメです。

中学生のバレーボール指導員。生徒さんたちの育ち方

中学校のバレーボール部指導員をしている。週に3日。

ライターの仕事に加えて、週に3日の部活指導をするのは、生活にかなりのインパクトがある。

また、何年にも渡り子どもを教えていくということは、自分が教えた人がどんどん増えて、さらに大人になっていくということ。これはすごいことなんだと思う。

自分にとっても、「人に教える」時間が生活の中で増えていくのは、人生が変わるくらいのインパクトがあるんじゃないかと思った。

しかも、これからの世の中を担う若い人たち。これから何にだってなれる人たちに「教える側」で関われるのは、自分にとってどういうことなのかとても興味があった。

 

普段の仕事はとても不安だったが、よくよく考えてみたら、中学校のバレーボール部の指導者になるのは私の中高時代の夢だった。そのために中学校の教員になりたいと思っていたほどだ。

もうあと数年で50歳になる。指導者とはいえ、歳を取ってからやるのはなかなか難しいだろう。今やれば、子どもの頃の夢が叶う。人生は一度きりなのだ。いま忙しくなるのが嫌だからと、怖気づいてどうする。今のチャンスは、今しか掴めない。そんな気持ちで、指導の道にチャレンジすることにした。

 

最初は指導に慣れないこともあり、いろいろ勉強したり調べたりもあり、普段の仕事もかなり忙しくて、かなりあたふたしていた。

今も全然指導についてわかっていないけれど、日々の練習に困る、ということがないくらいには多少のバリエーションが持ててきた。

かつ、私自身がバレーをする上で、バレーが上達する上で大事にしていることも明確になってきた。

一番大事なのは、考えて練習をすること。それぞれ、よく考えてプレーしてほしい。でも、言葉で伝えてばかりでもなんなので、1日に1個ずつくらい大事なことを伝えて、ときに何日もかけて同じことを伝えていく。

私が大事にしているのは、フォーム。綺麗なフォームは長期的なプレーの向上をある程度約束してくれる。美しいフォームでなければ、自己流である程度できたとしても、それ以上の上達は見込めない。

もうひとつは声出し。これはまだ生徒さんたちに伝えきれていないけれど、バレーボールにおいて声出しは、勝利に直結することだと思っている。

 

先日、教えている生徒さんたちの公式試合があった。

横から見ていると、みんな綺麗なフォームでレシーブをして、綺麗なパスを上げていた。

何チームもある試合相手よりずっと強いチームになっていて、とてもとても感動した。たったまだ4ヶ月くらいしか練習を一緒にしていないけれど、初めて見た時よりもずっと、繋いで打てるようになっていた。2本で返してしまうんじゃなく、2本目を怖がらずトスにして、スパイクまで打てるようになっていた。そして、6チームの総当たり戦で、なんと全勝した。

 

すぐには育たない、ってジレンマを感じることもあるけど、たった数ヶ月でこんなにも成長するなんて、中学生の指導って本当に楽しいんだなと実感した。

ひとつわかったのは、こちらが思っているようには育たないこと。思わぬところから芽が出て、ぐいぐい育っていく。だから、土を耕して水と肥料をやるように、大事なことを根気強く丁寧に伝えていくしかない。その中で、彼女らが伸ばしたい方向にぐんぐんと伸びていくのだろう。

 

多分、これから負けて悔しいこともたくさんあると思う。でも、初めての公式試合のこの気持ちを忘れないようにしよう。