自分の考え(価値観ではなく、意見)を大きく変えることになる本や経験ってある。そのひとつが、この本。
フランスには「哲学する」授業があるという。「哲学」ではない。
根拠を示し、考える道筋を示し、結論を出す。結論が事実と違っていたとしても、考えた道筋が正しいかどうか、に点数が付くという。(ものすごいうろ覚え)
日本の義務教育にそんな授業は、ない。少なくとも私は受けていない。
私は、「ファッション」に思いを巡らせた。
フランス人は洋服の数が少ないという本は売れているようだし、私がファッション誌を買っていた頃も、フランス人のワードローブが紹介されると、そこには流行に左右されない「哲学」があったように思う。
かたや日本人は「あれが流行る」と言われると、すぐに飛びつく。それをまとっていれば、おしゃれさんの仲間入りというわけ。
それはやはり、答えが合っているのが素晴らしいという教育にあるのかな、と思い至った。
考える道筋(自分のスタイル=哲学)より、「答え」が大事だから、深く考えずに流行もの(つまりそのときの「答え」)をまとう。
ファッション以外にも、言えるような気がする。ネットで話題のことでも何でも。