なんの前触れもなく母が亡くなった。
よくわからなくて、全然悲しくならなかった。
死ぬことって悲しいことなのだろうか?
数日して、母が孫たちをとても大事にしてくれていたことをようやく思い出して、母の愛が注がれていた自分の子を思うと泣いてしまう。
「宝物を産んでくれてありがとう」という手紙を、2ヶ月前の長男の誕生日会でもらっていた。
長男が産まれる前後はずっとそばにいてくれた。
産まれてからも、毎週東京まで通って赤ちゃんのお世話をしてくれた。
読み聞かせがいいよ、というのも母から気づかせてもらったし、ラジオが好きなのも母の影響だった。
子どもたちを写真に撮る。
それをもう母には送れない。
不登校の子どもたちに、一度も「学校へ行った方がいい」と言わなかった。
プレッシャーをかけるのではなく、いつもお出かけやものづくりに誘ってくれた。
私の周りには、他にそんな人はいない。