「ああ、もっと本を読みたいな」と思う。読めば読むほど思う。
本を読むほど、勉強するほど、ものを知るほど、自分が強くなる気がする。
恍惚感に似たものがある。
でもそれは、半分ホントで半分勘違いなんだと思う。
仕事と勉強を比べる。
本を読んだり、TEDを見たりして、知識を得る。いろいろなものの見方がわかる。知った気になる。
仕事は、やってもやっても前に進まないこともある。できるようになったと思ったら、今度は上手くいかない、その繰り返し。でも長い目で見ると体に深くしみ込んでいる。
勉強はどんどん前に進む。勉強の定義にもよるけれど、本を読んだり講義を受けたりするのは、誰かが作った道を進んでいく。険しすぎる道なら少し遠回りをするかもしれないけれど、ひとまず道はある。
仕事(人生も)は、道がない。会社が用意している道はあるかもしれなくて、それは勉強に近いかもしれない。だから出世の道とかはまっしぐらになりやすいのか。
ただ、失敗もある。
そんなことを思っていたら、夫も同じようなことを言っていた。
「勉強は裏切らない」
ああ、わかるな、って思った。
本や勉強はある意味バーチャルで、仕事や人生はリアルなんだと思う。
バーチャルは、やった分だけ前に進める。失敗がない。裏切らない。
仕事や人生は、やってもやっても進めないこともある。失敗もあるし。掛けた時間に対して裏切られることもある。
同じようなことを、自分が書く文章に対して思った(言った)ことがあった。
私の居場所は、こうして自分で書いた文章の中にある。
なぜなら、文章は裏切らないから。書いたら書いただけ溜まっていく。消えずに残っていく。私の考えていることをそのまま(すべてではないけれど)映し出してくれる。
相手が人間だと、こうはいかない。
文章はバーチャルで、人間はリアル。
そんな感じなのかも。