いろいろなできごとが重なる。
誰かに「ものづくりしなさい」と言われているみたい。
ライフロング・キンダーガーテン
数か月前に読んだ『ライフロング・キンダーガーテン』が素晴らしかった。
小学生が学習するプログラミングなどで採用されているScratchというビジュアルプログラミング言語を開発した、MIT(マサチューセッツ工科大学)のミッチ教授という方が書いた本。
Scratchは使ったことがあったし、現在は次男もオンラインスクールで楽しそうに学んでいるが、この本を読んで印象がガラリと変わった。人気作品などのランキングを作らない、シェアされた作品は誰でもソースコードが見れて、誰でもコピーしてアレンジできる。その裏側には深い深い、考えられた理由があったのだ。
この本は、そのScratchのビジョンだけでなく、子どもの創造性、創造性にまつわる才能を最大化するための壮大な考え方、実験、実例、プロセス、もろもろも書かれており、本当に私が求めていたものだった、という気がした。
その中でLCL(Learning Creative Learning)という無料のオンラインワークショッププログラムを知り、メールアドレスを登録していたら少し前からスタートした。ある程度の時間をとってちゃんとやってみようと思い、今2週目。
今週は「Project」がテーマで、板とクギでビー玉転がしを作った。
ルービックキューブ
ルービックキューブを少し前に買っていて6面をマスターしようと思っていたが、まだできていない。
そんな時、BBM(ビジネスブックマラソン)というメルマガで、とにかく絶賛されていた書籍が、ルービックキューブを発明したルービックさんの初の著書だった。
そのメルマガでこれほどまでに絶賛されるのも珍しく、ルービックさん(まだご存命とは!)に興味があったので買ってみた。
ルービックキューブを発明するまでの手探りのプロセス、それはライフロング・キンダーガーテンで感銘を受けた、子どもが手探りでものづくりをしている様子と重なるようだった。
ツイッターで呟いたら編集者さんの目に留まったらしく、出版イベントにプレスとして読んでいただいた。こんなにうれしいことがあるだろうか……!
マインドストーム
LCLプログラムの中で紹介されていたエッセイが素晴らしかった。LEGOブロックの動きをプログラミングできるマインドストームを開発したシーモア・パパ―トのものだった。
歯車に関するそのエッセイは、ルービックさんがルービックキューブを発明するときの言葉にならない感覚と似ていた。
マインドストームという書籍の「はじめに」だと知り、それも買ってみたくなった。
『四角六面』の次に読もうと思う。
「ものづくりx教育」がしたい
私自身もものづくりがしたいが、本当は「教育」と絡めたい。子どもたちと一緒にものづくりをして、瞳や表情がキラキラと輝くようすを見てみたい。
でも、いまからまったく新しいことをスタートするには、年を取りすぎている。本当はFabLabとかに勤めてみたいが、いろいろなものを捨てなければできないだろう。
どうすればできるのだろうか。ぼんやりと考えている。
なぜものづくりに惹かれるのか。ものを作るプロセスは、非言語だ。言葉では言い表せないものがある。それは体験するしかない(これはスポーツも同じ)。
世の中にないものを作るときには、言葉で考えないのだと思う。なにか漠然とした見えないものを、少しずつつかみ取って、少しずつ全貌をはっきりとさせていく。できあがった時には、なぜこんなにシンプルで簡単なものが見えなかったのか、なぜあんなにも遠回りしてしまったのか、まるでわからない。
たぶん、ルービックキューブもそうだったのだろう。
そういうことを、子どもと体験したいのだ。