わがままを言うと見捨てられる
私1「わがままを言うと、見捨てられるような気がするんだよね」
私2「そういう体験があるの?」
私1「あまり覚えていない。子どもの頃からわがままを言わなかったらしい。その頃から『見捨てられる』と思っていたのかな」
私2「なんでわがまま言わなかったんだろうね」
私1「母親が怖かったのはある。『○○するとゲンコツ』ってよく言われていたし、実際されていた。あと、『○○が欲しい』と言わない子供だったみたいなんだよね」
私2「怖いからなのかな」
私1「でも、『欲しい』なんて、怒られるわけじゃないじゃん。きっと、諦めていたんだと思うんだよね。言っても無駄だ、って」
私2「どうして無駄だと思ったんだろう?」
私1「これはあくまで予想だけど、なにか『欲しい』とか『したい』とか、そういうことを言って叶ったことがないのかもね」
私2「それと『見捨てられる』は直接的につながる感じがあまりしないね」
私1「確かにね。何なんだろう」
自分の方が愛が強いと離れられる
私1「わがままだけじゃなくて、『私の愛が相手より強いと、相手が離れて行ってしまう』という恐怖が結構強いみたいなんだよね」
私2「そういう体験があったの?」
私1「たぶん、ないと思う」
私2「じゃあ、どうしてそう思うんだろうね?」
私1「考えたんだけど、相手が私に感じている興味関心をすごく敏感に感じてしまうか、感じ取ろうとするんだと思う。私が愛情を強く出してしまうと、少し相手に余裕が出て、私に向かっていたベクトルが弱くなるんだよね」
私2「まあ、そういうことはあるだろうね」
私1「そういう小さな出来事が積み重なって、いずれは私から離れてしまうんじゃないかと思うのかな」
私2「そういう恐怖があると、どういう行動に出るの?」
私1「自分の方が愛情が強いってことを、悟られないようにする。相手が離れて行かないように」
私2「臆病なんだね」
私1「そうだね」
小さな積み重ねが怖い
私1「大きなできごとじゃなくて、そういう小さな積み重ねが、恐怖心を生み出している気がする。わがままを言って相手が少し冷たくなったり、愛情を示し過ぎて相手が引いてしまったり。そんなことを繰り返していると、相手の中に積み重なって私から離れてしまうんじゃないかと」
私2「相手を嫌な気持ちにしたくない、とかじゃないんだね」
私1「そうだね、あくまでも自分のためだと思う。相手を嫌な気持ちにすることで私から離れてしまうってことが怖いんだろうね」
私2「そんなのをいつも気にしてたら、大変じゃない?」
私1「うーん、無意識に気にしちゃってる。大変なのかもしれない。だから人に対して受け身なのかもしれない。自分から誘えるようになったのはここ最近」
私2「わがままをいったり、強い愛を示して、その時にふっと相手の反応が弱くなっても、離れていくわけじゃないっていう経験をした方がいいのかもね」
私1「なるほどね。怖いけど、やってみないといけないね。離れていってしまうことを勝手に想像していたから……。そうじゃないって体でわかれば、怖くなくなるかもしれない」